さよならユーラシア。
ガール水道橋、ニームの円形闘技場と、古代ローマの遺構が多く残る、フランス南部。
ここは地中海世界。街には、対岸のアフリカからの移民も多い。
植民地時代を経て、もう一度古代のように地中海を挟んで交易、交流が盛んになってきているのだ。
ローヌ川の河口に形成される、カマルグと呼ばれる湿地帯。
ちょうどフラミンゴが多く飛来していた。
そして、その湿地帯のなかの潟湖に浮かぶ小島に、古い修道院がある。
マグローヌ修道院。
今は砂洲によって陸と繋がっているが、かつては船によってよってのみアクセスできたという。
島ではブドウ畑などの農業が、今でも修道院のコミュニティメンバーによって行われている。
修道院のすぐそばを通るローヌ・セット運河。その運河の畦道のような細い道が、ユーラシア最後の道となった。
潟湖と、その向こうの海。水の上を走るような感覚で、ペダルを踏む。
港町、セット。
詩人ポール・ヴァレリーの生まれた街は、地中海国際都市の活気を呈していた。
ここからモロッコ、タンジェ行きの船に乗り込む。
最後の一ヶ月で、アフリカを楽しもう。
セット・フランス(Séte,France)
総走行距離17644km