IN イングランド〜1日目〜

フル装備をした自転車に、乗らずに運ぶのは非常に骨の折れる仕事だ。
23kgの重量制限ギリギリまで輪行袋の中に詰め込む。
それを預けの荷物として、さらにサイドバックとフロントバッグ一つづつ持った状態で飛行機を待つ。
後で知ったのだが、自転車はSport Equipment として別枠で預けられたらしい。

ロンドン・ヒースローまでは時差8時間(サマータイム)、飛行時間14時間。

到着は、出発が遅れたために夜八時。


夕焼けに染まるロンドン近郊を、輪行を解いて走り出す。

初めての、自転車での海外。

空港から出ると、すぐにバイクレーンが設置してあり、自転車の位置づけがはっきりとなされているのを感じる。

だが、方向の見当をつけながら走っていると、突然バイクレーンがなくなった。

なにかおかしいと思っていたら、スコットランドヤード登場。

「ここは高速道路だ。イングランドでは高速道路を自転車は走ってはいけない。」

と。
正しい方角を教わり、気を取り直して進む。GSで飲み物を買うも、円安とイギリスの好景気のせいで、とても高い。

次第に日も沈み、深夜のロンドン郊外。
ロータリー状になった交差点にも慣れてくる。

日付が変わる頃、24時間営業のスーパーで買出しをする。