2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

アトラスを越える。

世界の西の果てで地球を支えるという役目を負わされている、アトラス。 そのギリシャ神話の神の名を負い、北西アフリカにまたがるアトラス山脈が、この旅のひとつの目的であった。極東から、西の果てへ。その旅の終わりを象徴する、山々。 そしてその山を越…

生活する町。

北部モロッコは、緑の大地だ。 その大地には、古代ローマの足跡ヴォルビリス遺跡、モロッコ最初のイスラム王朝が開かれたムーレイ・イドリスがある。 そして17世紀、アラウィー朝(現王朝)創始時に首都となったメクネスは、2代目ムーレイ・イスマイルに…

春の香り、アフリカの匂い。

セットから1昼夜半、快晴のアフリカ大陸、その西北端タンジェへと到着した。 船を降り、街へ踏み出す。ヨーロッパにはなかった、「匂い」が飛び込んでくる。 日本を出て、中国に上陸したときと似た匂い。生活が漂ってくるというのか、活気が漂ってくるとい…

さよならユーラシア。

ガール水道橋、ニームの円形闘技場と、古代ローマの遺構が多く残る、フランス南部。 ここは地中海世界。街には、対岸のアフリカからの移民も多い。 植民地時代を経て、もう一度古代のように地中海を挟んで交易、交流が盛んになってきているのだ。ローヌ川の…

古代文明の息吹。

アルプス山脈に別れを次げ、ローヌ川の下流地帯へ下る。 アルベールビル、グレノーブル。冬季五輪の開催地を通るごとに、気温が上がっていく。 アルベールビルで、もう雪はなかった。 スタンダールの出生地、グレノーブルは、小春日和のようにも感じた。 ロ…