トレイラー,2

先日紹介したExtrawheelのホームページのフランス語版に、Extrawheelがフランスの自転車雑誌に紹介されたリンクが張ってあったので、載せたいと思う。
Carnets d'Aventures(探検日誌)という雑誌の別冊の2番、Voyager à vélo(自転車で旅する)。ムックのような扱いなのだろう。http://www.extrawheel.com/magazyn_fr.php
表紙に踊るタイトルも
Se préparer pour un voyage 〜Court ou long, proche ou lointain〜 旅の準備をする〜短くとも長くとも、近くとも遠くとも〜
Quel vélo choisir ? VTT, VTC, tandem, vélo, couché... どの自転車を選ぶか。 MTB、クロス、タンデム、自転車、リカンベント・・・
Sacoches ou remorque? サイドバッグかトレイラーか
L'équipement 装備
L'entretien du vélo 自転車の維持整備
Temoignages (旅の)記録
.....
となっているので、自転車旅行入門特集のようなものと考えていいだろう。


ちなみに、そのあとにDistinationsとして並んでいる文字列もわくわくさせられる。
ピレネー、マッシフ・セントラル(中央山地)、ノルウェー、アフリカ、マダガスカル南アメリカ・・


始めから世界に照準を合わせている。


そんな中、「サイドバッグかトレイラーか」の記事で各社のトレイラーの比較が行われている。
5社6製品が並ぶ中、Extrawheelは一番高い総合評価である。だが、頑丈さは7/10となっている。頑丈さだけを見るなら、B.o.B.社の2つがダントツに高い。


本文を読んでみよう。不自然な訳で申し訳ないが。

Extrawheel
実質重量:5.5kg(26インチでドライバッグ二つ含まず。バッグは60リッターのものが一つ600g。)
最大積載量:30kg
これはポーランドからやってきた驚くべきトレイラーだ。バッグのための空間の使い方が類いまれなヤツだ。その方法はとても独創的で、それでいてまたとてもシンプルだ。半固定式の構造を26インチのタイヤの周りに配置している。(27インチ、28インチ版もある)
そうすることによってトレイラーを短く、軽くし、また持ち運びや自転車に繋いだときも実用的にすることに成功している。どのような路面でも、いままでのトレイラーのように地面と干渉することがない。荷室のための空間がないからだ。そして、大きなタイヤは障害物を乗り越えることをより簡単にした。さらに、これは(我々の把握では)全ての荷重をタイヤに負わせる(タイヤが荷室の後ろにくる従来のトレイラーと対照的に、車軸が荷重の中心にくる)唯一のトレイラーである。自転車本体はそうしてトレイラーからの影響をあまり受けずに済む。しかしそれだけではない。このトレイラーの他の利点としては、3種類のタイヤが選べることにより、破損したときのスポーク、バーストしたときのタイヤ、交換しなければならないチューブなどの準備が簡単で済む。自分の自転車のためのもの全てが、Extrawheelのためにそのままなるのだ。さらに、トレイラーはクイックレリーズへの設置部品と一緒に送られてくる。少し繊細な連結構造はそれ自身とても独創的である。クイックレリーズを挟み込むようなその方法では、ほんの少しの制約しか受けず、そのためほっそりとした本体を可能にしているのだ。(他のトレイラーと違った方法で固定するので、固定部分の周囲の空間に隙間ができるのだという。とても驚くべきことに。)
ひどい未舗装路で使用するときは、よくネジを締め付けることを確認しなければならない。我々の砂利道でのテストでは17キロの荷物を積んだ状態で一度だけ外れてしまった。殴りたくなったよ・・・もう一度締めなおして、もう一度同じ道を挑戦してみたら、今度は外れることなくしっかりしていた。網については、ある程度心配があるだろうけど、
(次ページに続く。抜粋のため続きは読めなかった。)

と、なかなかな高評価をもらっているようだ。記事の後半部分が読めないため、このあとに悪い点が書かれている可能性も否めないのだが。
実際に使用している写真入りのページもある。
実際には5.5kgということで、アピールポイントとなっている850gというのはどこからきたのか非常に気になるところではある。先日のページも訂正しておく。


このようにツーリング用品を細かく解説するような雑誌は、当然日本にはない。ムックとして企画されたことはあるのだろうか。少なくとも僕は見たことがない。
日本の自転車雑誌はその数こそ増えたものの、入門誌はどれも同じような記事ばかりで、古くからのcycle sportsやbicycle naviなどは新車、新パーツのレビューに忙しい。

確かに長期のバカンスの習慣がない日本では、長期ツーリングの可能性=市場は極めて狭いのが現状である。デイトリップや、がんばっても輪行による2〜3日の旅が精一杯だろう。
しかし、あくまで可能性の提示としてだけでも、上記のフランス雑誌のような”本気の”サイクルジャーニーを後押しするような企画があってもいいのではないか、と思う。