花咲く大地。

オート・アトラスの雪景色から一転。
南部モロッコは、さまざまな草木が春だと言わんばかりに咲き誇っている。

ほとんど雨の降らぬ荒野にも棘のある草が紫の花をつけ、岩山を背景に緑の大地は黄色を湛え、そしてその色たちは尽く青空に映えるのだ。

そしてその中でも圧巻なのが、沿道に植えられたアーモンドの花。
桜によく似たこの花は、近くを走り抜けるだけでその香りが漂ってくる。

アンチ(裏)・アトラスを越えてやってきた渓谷の村、タフロウト。
ここではそのアーモンドの収穫を祝ってアーモンド祭りが行われているが、それは一日遅れで逃してしまった。ついたその日は、後夜祭。人もまばらだった。

そしてこの地が今回の旅の最南端。終点・カサブランカまで、最北上だ。



タフロウト・モロッコ(Tafraoute,Morocco)

総走行距離19160km