宝石の道。

標高2300mのサン=ペドロ=デ=アタカマから、もう一度4000m以上の世界へ。
そして、そのまま1週間は4000mより下には降りなかった。

「宝石の道」。

色とりどりの湖が次々に現れるこのルートは、いまや年間5万人が訪れる観光名所となっている。

幾多のランドクルーザーが砂煙をあげ、たまにボルボスカニアのトラックが通る。
日本車かスウェーデン車しかない、といってダニエルと笑う。


最初の湖、ラグーナ=ブランカ(白い湖)とラグーナ=ヴェルデ(緑の湖)。
そこに単独峰のリカンプールが映える。

そしてラグーナ=サラダ(塩辛い湖)。その湖畔には、ちょうどいい温度の温泉が整備されている。
4WDはほぼ同じスケジュールで回るため、彼らが去った後は一気に静かになる。
そして朝にもついつい足湯に入った。

ラグーナ=コロラダ(赤い湖)。多量のプランクトンによって赤くなった湖に,フラミンゴが群れをなす。彼らはラグーナ=エディオンダ(鼻をつく臭いの湖)でもたくさん見受けられた。

そして奇岩も待ち受ける。風で木のように削られた、岩。


だが、やはりなにより印象的だったのは、道の悪さである。

コルゲーション、深砂が続き、なかなか思うようにはいかない。少しでも土地が開けると、4WDが好きに轍を走らせてしまうので(ランドクルーザーが強靱すぎるのが悪い、とダニエルは笑った)、正しい道などないようなもの。GPSが役に立った。
だが、それでもたまに重機が入り、道を整備してくれている部分もある。

最大で7Lの水を運びつつ、マイナス19度の夜を忍び、無事に幹線道路まで降りてきた時、むしろ幹線道路のほうが4WDがいない分静かであった。



ウユニ・ボリビア(Uyuni, Bolivia)
総走行距離1249km