多様な文化。西安にて。

西安はかつての唐代の都だけあって、漢人だけでなくさまざまな人がいる。
一番多いのはおそらく回族ペルシャ系と漢人のハーフらしい。彼らはイスラム教を信仰するので、豚肉を食べない。代わりに羊の肉をよく食べる。
彼らの食堂で出されたり、屋台で売っているシシカバブのサンドがホントにうまい。一個4元の西安価格だが、ついつい手が出てしまう。そんな彼らのイスラム寺院で、西安で一番大きい大清真寺に寄ってみた。

見た目は仏教寺院とあまり変わらないが、装飾には一切動物をモチーフとしたものを使っていないのだそうだ。
また、奥には大きな礼拝ホールがあり、西の方角を向くように作られている。
残念ながら、礼拝ホールまで入ることはできなかった。


また、唐代に景教ネストリウス派キリスト教)が流行した、という碑も見た。資料集に載っているあれである。


そして、玄奘がインドから持ち帰った経典を収めた大雁塔(慈恩寺)と、義浄が持ち帰った経典を納めた小雁塔(薦福寺)も見学。小雁塔のほうは、地震によって上の2層が崩れ、現在は14階で青空へ出てしまう。

遠くに見えているのが大雁塔、近影が小雁塔。


また、陝西省唯一という、チベット仏教の寺院も西安にある。
城壁の内部の西北端にある、廣仁寺。
チベット僧が、経典の書かれた円筒を回していた。
これを回すだけで、読経したことになるのだ。

僕も3周くらい回した。ご利益があるとよい。
この寺の境内はとても静かで、居心地がとてもよかった。歌うように唱えるチベット僧の読経も心地よい。
モンゴル人の僧から、日本語で話しかけられた。


さて、現在の西安は、一大観光都市の様相を呈している。
スターバックスも出店しており、外国人観光客を吸い寄せていた。

七時半くらいでようやく日が沈み、中心部の鼓楼、鐘楼がライトアップされた。

明日には、この街を出ようか。ここからが、旅の本番である。