中国

さよなら中国。

ウルムチから約700キロ。 カザフとの国境、コルガスである。 いままでは、天山山脈の北麓をずっと走ってきた。 昨日は、天山山脈の峠へと上った。 そこは、カザフ族の住む、サイラム湖畔。 カザフ族が羊を解体し、子供が湖畔で遊ぶ。 今日は、その峠を下る。…

現在の中央アジアへの玄関口、ウルムチ。

新疆ウイグル自治区の首府、ウルムチ。 人口200万を擁する、大都市である。 街中には、ロシア語が併記された看板が目立つ。 西部大開発の号令に伴って、新疆への漢人の入植が進められた。自治区全体では、もはやウイグル人の人口を上回っているという。 …

もはや夏どころではない、トルファン。

手元の温度計は、48.3℃を指していた。 直射日光の下で、自転車に乗りながらなので、もちろん確かな数字ではない。 だが、むせるように暑い。体に感じる風は、むわっと生暖かい。 谷を下り、ついた場所は、吐峪沟。ウイグル族が昔ながらの生活を営む場所であ…

新疆の中心へ。

ハミから310キロあまり。ウルムチまでは、街が続いている。 オアシスに、入った。 なにもない、トラック運転手のドライブインが数軒の村。夕陽が格段に美しかった。 翌日、強風が、荒れに荒れた。 つい食べてしまったカップラーメンがあたり、吐いた。街に辿…

荒野に佇む王国、ハミ

敦煌から400余キロ、ここは新疆の地。 1800メートルの峠を越え、90キロ、130キロの無補給区間を抜けた。 地図にあっても、実在しない町もいくつかあった。 するとそこは、ブドウ、瓜の畑の広がる緑豊かな地であった。ハミを通る国道312号は、シルクロードを…

敦煌、そして嘉峪関。

敦煌には、中国三大石窟のひとつ、莫高窟がある。 かつて沙州と呼ばれたことからもわかるように、街の周囲は荒野、そして砂漠である。 ここでは嘉峪関へ。 万里の長城の終点を見た。渓谷で終わるその地は、ただ風が吹き荒れる荒地であった。 敦煌には、かつ…

青蔵高原を越えて。

ほとんど情報がなく、チベットほどメジャーではない青蔵高原の青海省西北部。 その幕切れは、あっけなかった。 未開放地区*1。大柴旦は、そうだった。 デリンハもそうだったのだが、そこでは何の問題もなかった。 しかし、今回は宿が少なく、そしてどの宿も…

ツァイダム盆地より。

標識には、ラサの文字が見える。 何もない荒野。天候が荒れると、ひどいことになる。 風速30m/sはあろうかという、砂嵐。6時間で、40キロも進めなかった。 ぽつんと立つドライブインで休憩し、中国人と筆談を始める。 白酒をすすりながら読めない字を…

青海湖を越えて。

西寧から約100キロ。 かつて吐蕃(チベット)に嫁いだ唐の文成公主が、故郷を懐かしみ、振り返ったという日月峠。 ここが唐と吐蕃の境界だったのである。 標高は3500m弱。日亭、月亭の二つの建築が、道を挟んで建つ以外、草原が広がっている。 チベッ…

チベット寺院へ。

今日は休養日。西寧からバスで30分。チベット仏教ゲルグ派(黄帽派)の開祖、ツォンカパの生誕地、煌中にあるタール寺に行ってきた。 境内では、五体投地で礼拝するチベット人の姿も見られた。 また、モンゴル人もチベット仏教を信仰しており、きらびやか…

チベットの香り。青海省より。

蘭州から220キロ。標高2200mの州都、西寧。蘭州郊外で初めて黄河を渡り、この大河とも別れを告げる。 昨夜は、民和回族土族自治県に泊まった。宿は清真の文字。アラビア文字も併記される。 おじいちゃんは回族の白い帽子を被り、12歳という男の子…

春を追いかけて。蘭州

天水から3日間。甘粛省の州都へ。 2290mの峠を越え、ここは1550m。黄河沿いの盆地に、街が東西にのびて形成されている。 蘭州は、回族の人たちがとても多く、彼らの作る清真料理(ハラールを守って作られた料理)である牛肉面(通称蘭州ラーメン…

渭水を遡って。甘粛省へ。

いよいよ、西安からのシルクロードの旅がスタートした。 ここは標高1200メートルの高原都市、天水。西安から400キロだ。 西安を発って1日目、パンダを見た。 ずっとぐったりしていて、まったく動かなかった。 他にはトキや、孔雀、ゴールデンモンキーなどが…

多様な文化。西安にて。

西安はかつての唐代の都だけあって、漢人だけでなくさまざまな人がいる。 一番多いのはおそらく回族。ペルシャ系と漢人のハーフらしい。彼らはイスラム教を信仰するので、豚肉を食べない。代わりに羊の肉をよく食べる。 彼らの食堂で出されたり、屋台で売っ…

兵馬俑と、始皇帝陵。西安の世界遺産。

西安で観光するなら、なんといっても兵馬俑ははずせない。 始皇帝陵と合わせて、道すがら寄ってみた。 まずは、始皇帝陵。平日とあってか、ガラガラだった。 小高い丘のように見えるが、これが人造なのだからそのスケールの大きさに驚かされる。そして、兵馬…

山がち陝西省

4日間滞在した洛陽を後にし、二日間でそれぞれ130キロ、140キロと走った。 だんだんと山がちになってきて、ちょうどいい距離に町がなかったからだ。一日目の宿泊は、山門峡市。黄河のすぐ傍にある街なので、初めて黄河が見れた。 二日目の宿泊は、陝…

情報収集

海外ツーリングで、なかなか人がいかないようなところに行く時に参考になるのは、やはり海外サイトだろう。Lonely Planet Thorn Tree この中の、On your Bikeという掲示板はとてもためになる。 今回、横断しようと思っている、ウズベキスタンのNukusからカザ…

洛陽観光

洛陽での一番の目玉はといったら、やはり世界遺産の龍門石窟だろう。 これは中心街の南15キロほどのところにある。その道すがら、三国志にも登場する関羽の首が葬られているという、関林廟に寄ってみた。 義臣として名高い関羽は、孫権、曹操連合軍に破れ、…

九朝古都、洛陽より。

開封より200キロちょっと,ここは九朝の古都として知られる洛陽である。今日は中国に渡って初めてとでもいうべき峠道を体験した。 350mほどの小さなものだが,それでもおそらく7%以上の上り坂であった。 それがアップダウンで20キロほど。その道すがら、公安…

開封観光

開封はいくら七朝古都とはいえ、実際に往時のまま残っている建物は少ない。 度々黄河の氾濫に襲われたためであろう。 そんな中,開封でもっとも古い建物が、興塔寺、通称、繁塔である。 977年に建てられた31.67メートルのこの塔は、土台が黄河の氾濫によって…

魯の国を抜け、豫の国へ。汴京より古都巡りの始まり。

汴、こと開封にきました。 山東省700キロを無事走りきり、河南省へ入りました。 おとといには、京杭大運河の一部、通済渠を渡りました。 なんか工事してて大渋滞だったので、写真すら撮れてませんが。ここから一路西へ。洛陽、西安と古都巡りの始まりです…

曲阜観光。世界遺産の孔子関連施設巡り。

サクっと世界遺産を見てきました。孔廟(孔子を祀った廟)、孔府(孔子と一族の邸宅)、孔林(孔子一族の墓所)の三施設、しめて150元。お高い。 そのわりには、大して「これはおもしろい!」というものはなかった。とりあえず見て回ったってだけ。そんな…

孔子のふるさと,曲阜市

今日の昼間、工事中のダート道を抜け,舗装路になったところを気持ち良く走っていると、ずっと斜め後ろをついてくる電動スクーター1台。女の子二人が乗っておりニーハオ!ニーハオ!いろいろと話しかけてきたので、チャリを止めて、筆談も交えて会話。 友人も…

山東省、某鎮

空が霞む中国、山東省。青島から200キロほど走りました。中国語、何とか言いたいことは伝えられますが(指さし会話帳のおかげ)彼らが何を言っているかはさっぱりです。今日の宿には小学生の男の子がいて、伝えたいことを紙に書いて持ってきてくれます。…

旅の始まり

青島にきました。 東京からフェリーで34時間で新門司、朝5時について下関まで走り、昼12時発の青島行きに乗りました。 フェリーの中では昨年チベットへ行ったチャリダーの方と一緒になって、いろいろ聞かせて頂きました。28時間の船旅もあっという間で、つい…